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このページはKOBE愛犬病院での治療を通じ、より多くの獣医さん、ペット愛好家、そして何よりもペット自身のために広く役立てていただくよう開設いたしました。

 

第1章           ハリの効用について

 

第2章           犬の食事について

 

第3章           インフォームド・コンセント

 


来院された患者さんに犬の治療についてご理解いただくために、このページで紹介した内容等をレポート(KOBE愛犬Report)としてまとめ、配布しております。その内容を紹介しましょう。

KOBE愛犬Report No.1  ドッグフードの功罪

KOBE愛犬Report No.2  椎間板ヘルニア恐るるに足らず


 

第1章         ハリの効用について

今日は皆様にハリの効用についてお話しましょう。

ハリ治療は薬剤の副作用や薬害のない、身体にやさしいクリーンな療法です。当動物病院では数年前からハリ治療を導入しており、大きな効果をあげています。

ほとんどの病に効くように東洋医学書には書いてありますが、その中でも私の経験により、目に見えて良くなる項目から書いてみます。

 

 

1.        後躯(こうく)麻痺

後躯麻痺では、前肢だけが機能し、後肢がブラブラ状態の症状となります。多くの獣医さんは、レントゲン撮影後、直ちに椎間板ヘルニアと診断され、そのうちの多くは手術を勧められるようです。何頭か手術をされた犬もみておりますが、手術を拒否して私どもに来られる方の大半はハリ治療で完治いたします。

一度メスを入れた犬は治るのが非常に困難で、私の経験ではそのレントゲンを見ても、椎間板ヘルニアと診断するのには首をかしげるようなことが多く、まして私自信は手術をして犬の椎間板を触ろうなどとは絶対に思いません。人間でも椎間板ヘルニアを手術した人を何人も見ていますが、「完治した」、「手術をして良かった」といっている人はほとんどいません。

さらには、交通事故や高所から落ちた等の外的原因で脊髄損傷を起こしている犬はハリでは直ることがまずありません。

 

犬の後半身麻痺の原因としての多くは、

  牡犬が牝犬に交尾を求めて振り落とされたとき

  チンチンをさせて後ろにひっくり返ったとき

  階段の途中などで怖くなって身体が固まってしまい、何かの拍子でムリな動作をしたとき

  フローリングで滑って腰をいためたとき

等で、脊髄損傷のケースは少なく、多くの場合はギックリ腰だと思います。

百歩譲って、仮にそれが椎間板ヘルニアだとして犬を手術したとすると、麻酔から覚めたとき、どうやってその犬を安静にさせるのでしょうか。不可能だと思います。麻酔が覚めて意識が戻れば、必ずその犬は動きます。人間の場合でも、何日間かは動かさないように安静にさせます。私の見た手術された犬は脊髄が、盛り上って曲がっているのがはっきり見てとれました。人工的に脊髄を歪めるような手術では、立てないのも当然です。経済的な理由等で、手術を諦め、当方へハリ治療で何とかならないかとみえられた方々が割合多く、それらの犬達がほとんど良くなっているのです。

 

私の治療は、最初連続して7日〜10日間は毎日ハリ治療を行います。その後は週に1度通院していただきます。治療を早く始めた犬ほど早く治ります。半年程経ってから来る犬は、その分遅くなります。一年以上経過してからの犬は、ほとんど絶望的で治りません。そして手術を受けた犬も、完治は困難です。手術後23ヵ月経って来院した犬の場合も、大丈夫かなと思い治療しましたが、同時期に治療を始めたメスを入れていない他の犬より、その治療効果はでておりません。

一般に人間のお医者さんも獣医も、西洋医学が第一で、東洋医学を軽く見る傾向にあります。しかし西洋医学の範疇では、手の施しようもなくなったとき、古代からの東洋医学を今一度見直しても良い時期に来ているのではないでしょうか。

 

 

2.        白内障

白内障の治療もハリにより大きな効果が上がっています。この症状はヒトと同様、犬の場合も7才以上の高齢になればよく現れる症状です。水晶体が老化することにより、白濁し目がかすんだ状態になります。私たちがシャツを脱ぐとき、白い布地を通して薄っすらと前が見えますが、丁度そのような見え方と思ってください。視力が低下し、歩くと物にぶつかったりして、運動することを嫌がる様になります。また、45才での発症は、近親繁殖による劣性遺伝が出てくることによる場合が多く、一時的によくなっても再発するようになります。

 

一般的な治療方法としては、薬によるものがありますが、進行を遅らせることはできても、治癒には至りません。また手術による方法は、濁った水晶体を取り除いて、替りに人工的なレンズを埋め込みます。高度な熟練を要する手術で、危険も伴うため、完治の確率は高いものの、金銭的な患者さんへの負担は決して軽くはありません。

人間の場合は保険も利くようになり、手術が通常の治療方法として確立されておりますが、犬の場合、保険は利かず飼主の費用負担は大きくなります。片方の眼の手術で2030万円、両眼となれば5060万円の出費となります。しかも術後の余命は数年の老犬に、そのような負担を飼主に課すのは、獣医としてこれを容認する気にはなれません。

そこで、当医院では犬の眼のツボにハリを打って効果はないものかと考え、実施したところ、大半の白内障の眼がずいぶんよくなることに着目いたしました。散歩の途中で溝にはまっていた犬が、それを避けて歩くようになり、眼の白濁もブルーに変化、全治しないまでも、散歩や屋内での生活に支障は来さない程度までになります。運動量の少ない老犬にはこの程度の回復で十分と考えました。

 

私の治療方法は、最初57日の間は集中して施し、後に1週間〜10日に一度の割合で施鍼いたします。これにより大半は日常生活には支障のない程度まで回復いたします。手術による方法に比べ、犬だけでなく飼主にも負担が軽く、当医院では多くの方に喜んでいただいております。

 

ハリ治療による患犬の例(年齢は治療時)

 

 

 

※ オーナによるハリ治療については、オーナの自己責任において実施していただいております。

 

 

u  佐々木 こじろう くん(動画付)new!

ロングMダックス 牡5

後躯麻痺

 

 

 

発症翌日の初診では全く動けなかったが、3日目の治療で自力での排尿可となり、3週間後には歩いた。

 

 

u  宮内 グー太 くん(動画付)

Wコーギー 牝4

後躯麻痺

 

 

 

発症翌日からの治療のため、3日目で立ち、6日目で歩き、16日目で走れるようになった。

 

 

u  山本 ミッキー くん(動画付)

雑種 牝14

老化神経痛

 

 

 

老衰で歩けなくなり来院。食事療法も含め13回のハリ治療で起立。

 

 

u  榎本 クー くん

ロングMダックス 牡5

後躯麻痺

 

 

 

奄美からの患犬。椎間板ヘルニアとの診断であったが一週間の滞在後帰島。以後自宅でのオーナ自家ハリ治療により回復。

クー(coo)くんの治療についてはオーナ殿のHPを参照。

 

 

u  小谷 マミ ちゃん(動画付)

ヨークシャーテリア 牝10

術後腰痛

 

 

 

手術後の衰弱による腰痛のため歩行困難となった。8日間の治療で歩行に支障はなくなった。

 

 

u  太田 クータン ちゃん(動画付)

スムースMダックス 牝8

後躯麻痺

 

 

 

2ヵ月半、約20回の治療で立った。

 

 

u  安本 タクト くん(動画付)

バセットハウンド 牡10

後躯麻痺

 

 

 

大津在住ということもあり、オーナ自家治療と併用した結果、2ヵ月半で立った。

 

 

u  鈴木 コビィ くん(動画付)

ロングMダックス 牡7

後躯麻痺

 

 

 

治療後1ヵ月半で立った。その後治療を続け、5ヵ月でほぼ完治の状態となった。

 

 

u  白木 ミルク ちゃん(動画付)(製作中)

ロングMダックス 牝9

後躯麻痺

 

 

 

初診後約3週間で立った。オーナの都合により自宅でのハリ治療を指導。

 

 

u  近藤 ラン ちゃん(動画付)

ロングMダックス 牝4

後躯麻痺

 

 

 

横浜からの患犬。遠地のためハリ治療方法を指導、回復に長期間要するも、オーナによる献身的な治療の甲斐あって、立派に立った。

 

 

u  槻瀬 インディ くん(動画付)

スムースMダックス 牡5

後躯麻痺

 

 

 

発症後時間が経過しており、治療に長期間要した。

 

 

u  吉田 モグ くん(動画付)

ロングMダックス 牡4

後躯麻痺

 

 

 

発症後2週間からの治療。最初10日間は毎日、以降は週2回、16回の治療で立った。

 

 

u  本庄 リッキー くん(動画付)

ワイアMダックス牡6

後躯麻痺

 

 

 

発症後3週間からの治療。最初2週間は毎日、以降は一日おきの治療により、3週間程度で立った。

 

 

u  菊田 ダイアナ ちゃん(動画付)

ロングMダックス 牝5

後躯麻痺

 

 

 

後肢が立たず、最初10日は毎日、以降は週一回で都合約1ヵ月の治療により立った。

 

 

u  榎本 キャンディ ちゃん

フラットCレトリバー 牝4

骨盤亀裂骨折

 

 

 

秋田からの患犬。後肢が立たなかったが、亀裂骨折と判明。ハリは副次的治療として使用。

 

 

u  阪口 ケンタ くん

ヨークシャーテリア 牡5

全身麻痺

 

 

 

前肢、後肢とも立たなかったが、9日の治療により立った。

 

 

u  文太 くん

柴 牡12

後躯麻痺

 

 

 

後肢が殆んど立たない状態であったが、1ヵ月の治療によりかなり回復。

 

 

u  満田 ポテト ちゃん

ペキニーズ 牝

後躯麻痺

 

 

 

階段途中で固まり、立てなくなっていたが、5ヵ月の治療により完治。

 

 

u  矢加部 ロング くん

ダックス 牡 6

後躯麻痺

 

 

 

3.5ヵ月(30)の治療により完治。

 

 

u  田口 ハッピー ちゃん

シェットランド 牝 13

白内障

 

 

 

ホルネル症候群。4日の治療で完治。

 

 

u  安斉 マック くん

ダックス 牡 13

白内障

 

 

 

歩くと溝にもはまっていたが、3ヵ月(10)の治療により溝も飛び越えるようになった。角膜の白濁も3回位の治療で消えた。

 

 

u  荒池 こうめ ちゃん

マルチーズ 牝

後躯麻痺

 

 

 

5回の治療により立ち上がった。

 

 

 

 

 

 

3.        不思議なハリの効用

ハリ治療を行っている当の私にも説明のできない不思議なハリの効用。しかしコレが効くんデス。腰の立たない犬がこんなにいるとは思わなかったのですが、当ホームページをご覧になる、あるいは口コミ等により、たくさんの犬が私の診療所にやってきます。後躯麻痺により、まるでオットセイのように前足だけで這っていた犬たちのそれぞれが、1020回程のハリ治療で治って帰っていきます。

“ハリを打つ位の事で、何でこんなに効くんでしょうか?”と尋ねられることも多いのですが、“実際にやっている私にもわかりません。”としか答えられません。それぞれのツボに打つから効くのだとは解っていても、その理由をうまく説明できないのです。

それらのツボにハリを打っていても、全く痛がらずにじっと治療を受けている犬たちが愛しくさえなります。そしてやっと腰が立つようになった犬が得意気な表情で歩いた姿をみていると何ともいえない嬉しさがこみ上げてきます。つい、“良かったナ!お前!”と声をかけます。歩きにくい犬、足を引きずっている犬、三本足でいる犬等、皆よくなるのが不思議に思えます。正に東洋医学の神秘です。

 

このように書いてしまうと、ハリ治療しかやっていないように思われるかも知れませんが、それは誤りです。現に、薬や外科治療により元気になった犬たちがハリによるものよりも数多くおり、全ての症状がハリで治療できる訳ではありません。ハリの威力を最大限発揮するためには、獣医学に関する確かな知識と豊富な経験が必要で、当病院ではこれら西洋医学と東洋医学各々の長所を活かした複合的な治療で効果を上げています。

 

 

4.        ニセ物の獣医さんへ

前にも述べたように、犬の後半分が立たなくなり、まるでオットセイかアザラシのような歩き方しかできなくなる症状が実に多くなっています。動物病院に連れていくと、「これはもうダメです。一生こんな歩き方です。」とか、「椎間板ヘルニアで、手術をしなさい。」とか言われ、驚いて手術を受けさせる人がいます。しかし一旦手術を受けて治癒しなかった犬は、あとでどんな治療をしても、二度と立つことはありません。

さて、それらの先生方はヘルニアについてT型とかU型といった銘々をされ手術を施されているようですが、私はそのような手術を見たこともありませんし、しようとも思いません。私の治療方法は鍼(ハリ)によるものです。ハリ治療をはじめて13年程になりますが、安全で犬体を傷めず、副作用もなしに1020回の治療により、見事に立つようになります。T型もU型も関係なく、皆治るのです。立てなくなってから早ければ早いほど治りやすく、12週間までだと、犬たちは面白いようにすぐ立ってくれます。

 

ビッコを引いた犬を診るとすぐに、「ギックリ腰から来た椎間板ヘルニアです。」と診断される獣医さんがおられるようです。鍼灸の本を見てみますと、「ギックリ腰→筋肉、筋膜の損傷」となっており、ギックリ腰と椎間板ヘルニアは全く別物で、多くの場合はギックリ腰の症例が圧倒的です。また、ギックリ腰は膝蓋(しつがい)骨の脱臼を併発している場合があり、先ずギックリ腰をハリにより治療、完治の後、脱臼の方は外科手術により治療いたします。

患者さんにとっては、レントゲン写真を見せられ、「X番目の骨とY番目の骨との間隔が狭くなっており、これによりヘルニアが発症しています。」などと言われると、納得せざるを得ません。しかし、当院へその説明をうけたといって、レントゲン写真を持ってこられると、大抵私の見立てでは正常の範囲内で、ギックリ腰あるいは他の部位の病例(例えば膝蓋骨脱臼)によるものです。

 

獣医さんの中には、「ハリによる治療は、本来の治療ではない。ハリに頼るようなものにロクなやつはいない。」といって、西洋医学のみのに固執される方がおられるようです。そのような方には、一度当院においでいただいて、ハリ治療を見ていただき、その効用を実際に体感なさっていただきたいと思っております。「百聞は一見に如かず」なのであります。

 

 

5.        ハリでは治せない症状

後躯麻痺で当院に治療に来る犬の多くは、先天性の膝蓋骨脱臼(または亜脱臼)を持っています。膝のお皿の脱臼のことですが、プードル、ヨークシャーテリア、ポメラニアン、パピヨン、ミニチュアピンシャー等の小型犬に非常に多く見られます。これらの場合は、ハリ治療により立ち上がった後、膝のお皿の手術により完治する場合が数多くあります。

他の病院で診断される“椎間板ヘルニア”の大半はギックリ腰であることは、前に述べた通りで、ギックリ腰は筋肉の痛みを言い、椎間板ヘルニアは脊髄の骨の異常を言うのです。ヒトの脊髄は、立っているのでヘルニアを起こすことはありますが、地面と平行する犬の脊髄の場合は、自動車事故や階段からの転落等の外的要因以外、ヘルニアを起こすことはありません。

 

椎間板ヘルニアと診断された犬が、手術をした場合の成功率は1%前後といわれますが、当院ではハリ治療により約98%の犬が立っています。

しかし、最近来院されたうちの2例(GレトリバーとMダックス)については、後半身が麻痺の状態のみならず、前肢からも力が抜け、全く動くことができず全身から力の抜けたように横たわっていました。そこで、クレアチニンの検査を行ったところ、Gレトリバーの方は0.56Mダックスは0.50以下でした。クレアチニンという検査は正常値が12で、1を割っているときは筋ジストロフィーが疑われます。34回のハリ治療を行いましたが全く効果はありません。体温も41.1℃と37.0℃となっており、犬の平熱は38.5℃前後であることから、体温による判定は不可能でした。筋ジストロフィーは、ヒトでも難病のひとつで、犬の場合症例が少なく、今回の臨床所見だけからでは確定できませんでした。

両症例とも始めは、当院食を少量食べたきり、以降は何を与えても食べませんでした。そのため、飼主には筋ジストロフィーの疑いを伝え、設備の整った他院での診断もお願いしました。Mダックスの方はその2日後の早朝に、亡くなったとのメールが届きました。

椎間板ヘルニアではなくギックリ腰であるという診断を下すのは、前肢はしっかりとしていて、後躯を引きずりながらでも動き回ることのできる症状の場合で、ほとんどは1020回程度のハリ治療で確実に立て、歩けるようになります。しかし、前肢も動かすことができない場合は、筋ジストロフィーの疑いがあり、立てる希望はおろか、助かる見込みもほとんどありません。

 

 

第2章         犬の食事について

犬の食事というと、最近は多種類のドッグフードが販売され、主流となっております。しかしその中には、必ずしも犬にとって有益なものばかりとは限らず、多くの危険性が指摘されております

この章では、愛犬が直面している、食生活に関する危険性について述べてみたいと思います。

 

 

1.        ドッグフードの効用

ペットショップで仔犬を買うと、仔犬の食生活に関しては、まずドッグフードを与えてくださいと、そのペットショップにいる間食べていたドッグフードを勧められるかプレゼントされます。さらに、この仔犬には何粒やってください等と指示されることが多いようです。

20年位前までは現在のようにドッグフードは普及しておらず、皆我々人間の食べていたものを軟らかくしたりして与え、仔犬を大きくしたものです。確かにドッグフードで犬を育てるというのは、飼う側にとっては楽で、しかも、その中に犬に必要なビタミン・カルシウム等が含まれ、犬の生育にプラスになるというような謳い文句があれば、誰でもこれを与える事が一番確かなそして為になることだと決めて、買ってしまいます。

 

さらに、人間の食べているものは一切犬に与えてはいけないという表現で、人間と犬の食生活を完全に分断し、その上ドッグフードを与えることが何よりも犬を長生きさせる方法ということを唱える人もいます。これらの人は、犬に悪いことをしているどころか、最も良い方法だと信じている方が大半のようです。

 

 

2.        ドッグフードによるアレルギー

ドッグフードで育っている犬の中には、先ず耳の中がジクジクし臭くなるものがでてきます。飼主が病院へつれていくと、多くは外耳炎と診断され、その治療を受けます。獣医さんは、「これを起こした原因は、シャンプーをしたとき水が入ったのでしょう。」と言うくらいで、ほかの理由をほとんど言いません。当病院では、「仔犬、成犬を問わず、外耳炎の原因のほとんどはドッグフードのためである。」と、飼主に言っています。

ではドッグフードの何が悪いのか、それはフードを腐らぬようにしてある防腐剤の影響です。夏の暑い時期でもドッグフードは腐りません。人間の食べているものは、三日はおろか一日放置すれば腐ります。このようなドッグフードには、恐るべき防腐剤が多く含まれているのです。防腐剤によるアレルギーで体のどこにその影響が現れるかというと、まず、外耳に現れ、外耳炎となって、「この食べ物が私は嫌なんです。」と、犬は訴えているのです。この影響は、外耳から始まり体全体に発疹、アレルギー性皮膚炎となっていきます。

私の病院では、直接的な治療はせずに、食事の改善のみで治しています。意識的に耳の方は触らないのです。そして1ヵ月後に来院されると必ず回復が見られます。いま外耳の悪い犬を飼っている方は、1ヵ月で結構です。ドッグフードをやめて、皆さんが毎日食べているものを与えてやってみてください。少なからず外耳炎はよくなっていることでしょう。

 

 

3.        アレルギーとアトピーの治療

生まれながらにして親からアレルギー体質を貰ってくる仔犬がいます。これをアトピーといい、その犬は、ドッグフードの影響でも何でもなく、食べ物によってはアレルギーを起こします。ドッグフード等の影響により、後天的にアレルギーを起こす犬との違いはあります。しかし、病状は全く同じです。アレルギーかアトピーかは実に判断が難しくなりますが、治療方法は同じです。

その治療法ですが、私の病院へ来た人の大半は前にかかっていた病院で、「これを貰って飲ませてきました。」と見せる薬が、副腎皮質ホルモン(ステロイド)です。非常に良い薬なのですが、「どれ位飲ませていますか。」と聞くと、「3年間位毎日飲ませていました。」という方がいます。いくら良い薬でもそんな飲ませ方をすると、副作用のみ多くなってほとんど効いていません。

ステロイドは7日程与えた後、10日はその薬を休止、まだ治らないようならまた一から始めるといった、休薬期間を与えないと、いろんな副作用が出て、かえって悪くなります

 

 

4.        家族と同じ食事がイチバン

先日、雑誌(サンデー毎日2001.7.21)にドッグフードの危険性を警告する記事が掲載されました。その記事によると、ドッグフードのみで育った犬の平均寿命は手づくり食のみで育った場合に比べ、3.3年も短いという調査結果が紹介されています。人間に当てはめると13歳も差があることになります(犬の1歳は人間の4歳分にあたります)

家族の一員として飼っている犬ですから、食事をするとき横に来て頂戴をすれば、飼主のお箸から食べ物を与えて共に(食事を)楽しむ姿が、真の愛犬家といえないでしょうか。人間ばかり美味しいものを食べて、犬はドッグフードだけというのはどうかと思います。犬達は我々が与えるものしか食べられないわけですから、せいぜい美味しいものをあげてください。

例えば我々がすき焼きを食べる、犬には残ったすき焼きすら与えない。なぜかというとタマネギが入っているから犬には毒だという訳です。全くナンセンス、お笑い種(ぐさ)です。犬に朝も昼も夜もタマネギを与えていれば、それは病気の原(もと)です。しかし、犬を飼っている人が、三度三度犬にタマネギを与えるでしょうか。

これは人間の話ですが、何年も前に、焼魚のコゲたところがいけない、これを食べると癌になるという説が新聞紙上をにぎわせたことがあります。魚を焼いておコゲばかりを集めて食べていたらそのようなことが起こるでしょうが、そんな食べ方をする人は誰もいません。このようにユニークで現実離れした考えを学会で発表して名を上げたいという学者さんがいるものです。これらの発言に振り回され、過敏な反応を起こすのはいかがなものでしょうか。

犬に話を戻しましょう。彼らはカレーライスも好きです。すき焼き大いに結構、彼らにも美味しいものを食べさせてあげてください。ただ、鯛、鰈(かれい)などの魚の大骨、鶏の骨は気をつけてください。消化器官に引っかかって取れなくなり、手術をしなければいけなくなります。また、きれいな水は絶やさないようにしましょう。体内の塩分濃度が高くなると、彼らは本能的に水を飲み、自らの体を調整するのです。

このように、家族の一員として犬にも美味しく安全な食事を与えることで、愛犬が健康で長生きし、また家族にとっても快適な生活を送ることができます。

 

 

5.        院長のオススメレシピ

当病院では、手づくりの、しかも人間が食べても十分美味しい食事を常時冷凍して用意しています。病院に連れてこられた犬にはまずこれを電子レンジで解凍して食べさせます。犬達はほぼ例外なく、残さず喜んで食べ、これによって病院を嫌がることが無くなり、スムーズな診療を行うことができます。

 

当病院でのレシピの紹介。

 

 

第3章         インフォームド・コンセント

インフォームド・コンセント(informed consent)とは、近年医療関係者の中でよく使われる言葉で、直接的な意味は、“治療法についての医師の説明に基づく患者の同意”のことを指します。医者の方が患者に対し、患者に関する情報を公開、医者と患者が十分に話し合って理解し合い、共同で医療をすすめていくときによく使われています。

 

当病院では、以前から、来院される方に対しては、ペットの症状、原因、治療方法等をできるだけ詳しくお話するようにしてきました。そのことによって、飼主がペットのことを正しく理解し、双方にとってよりよい生活環境が築けると思うからです。

 

初めて当病院に来られる患者さんは、まずその狭さに驚かれるようです。診察台と手術台は兼用しており、手術の際も希望される飼主には立ち会っていただいております。診察を待たれている飼主と、先に診察中の飼主、および私との間はバリアフリーとし、診療に関する多くの事柄を飼主自身で直に触れていただくようにしております。これにより、飼主にとっては、自分のペットだけでなく、他の多くのペットにふれあい、多くの知識や情報を得ていただくことができるようになりました。

よくペットが病気になったからと、すぐ病院に連れ込む飼主がおられます。その中には単なる食べ過ぎや、疲れ、水不足等によるもので、飼主の方が少し気をつけるだけでよくなるケースが間々あります。ペットの健康管理はまず飼主で行っていただき、その中でわからない点、飼主では対処できないところをお助けするのが、私ども獣医の役割となります。そういう意味では、ペットにとってまず一番の治療者は、飼主、私ども獣医は二番目ということです。飼主の方には、時々厳しい言い方をすることがありますが、ペットと共に暮らすための飼主側の責任を、最低限知っていただきたいという思いによるものです。

 

当病院では以上のような考え方により、ペットに対しての正しい知識を、少しでも多くの飼主の方々に持っていただくようにと、現在のような診療形式にし、飼主にとって、ペットにとってよりよい生活を送っていただこうと考えております。