KOBE愛犬Report No.1

 

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ドッグフードの功罪

 

ドッグフードのテレビCMの中では、犬たちが美味しそうにフードを食べているシーンをよく見かけます。その中で無添加薬害無しと宣伝されると、そう信じ、犬の食べ物の中ではこれが最高のものだと考えるのも無理はありません。犬たちの望ましい栄養が全て入っている物とあれば、「これこそ我が愛犬には一番」と考えるのは当然です。

昔、ドッグフードの無かった時代に彼らは何を食べていたでしょうか。全て人間の食卓に残った物を食べていたのではないでしょうか。今はそうしたことはすっかり忘れ、犬にはドッグフードこそ一番美味しくて栄養のあるものと考えていらっしゃるようです。私どもの動物病院にいらっしゃる人たちの90%は、何をあげているのですかと聞くと、それが当然というような表情で、「ドッグフード」とお答になります。しかもその犬は皮膚病だらけで、内耳が悪く腹部を見ると皮膚がただれている場合が非常に多いのです。

反面、ドッグフードを与えながら、こんなもので良いのかと内心考えておられる人たちも、多くいらっしゃいます。人間の食べ物には添加物もその量はきちんと定められ、しかも監視されています。しかし犬や猫の食べ物は、それを規制する機関はありません。犬や猫の食べ物に関しては無法状態に近く、ドッグフードの業者たちが何を宣伝しようがどのような放送を流そうが規制されません。それに皆だまされている訳です。

添加されている薬を上げて説明しても、理解しにくいので、わかりやすく説明しましょう。夏の暑い時期でもドライフードは腐りません。ご飯類なら1日で腐ります。熱いお湯をドッグフードにかけて匂ってみてください。とても薬臭い匂いがします。このようなものを犬たちが好むはずがありません。ですから、皆さんが食事をなさっていると、犬たちはそれを欲しがるのは当然です。

ドッグフードに入っている薬品(防腐剤)は、多くの場合アレルギーとなって犬たちを襲ってきます。アレルギーを起こしてくると、まず悪くなるのは外耳です。次に皮膚炎、特に腹部です。次に脱毛を起こすようになります。相当悪くなってくると薬を飲んでいただくことになりますが、ほとんどは23ヵ月ドッグフードをやめると、それだけでアレルギーの症状は軽くなります。

百歩譲ってドッグフードが最高のものとしましょう。しかし、それを一生食べ続ける犬たちは可哀想なものです。人間のように毎日違うものを食べ、違った味の物を食べさせたらきっと彼らは大喜びすることでしょう。玉ネギが入っていようが長ネギがはいっていようが特別な害はありません。人間と同じ様に、彼らにも美味しいものを好きなだけ食べさせて上げて下さい。それが真の愛犬家と言えるのではないでしょうか。

 

 

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